HI-MATIC C

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HI-MATIC C
HI-MATIC C
「ポケットにもすっぽり入るコンパクトな、若いあなたのためのカメラです。可愛い緑のボタンを軽く押すと、レンズがポンと飛び出す新機構。シンボルマークとゾーンフォーカスマークを合わせるだけで、パッチリとカラフルな写真が撮れます。レジャーに、旅行に、スマートにお伴します。」(1970年5月、日本写真機工業会発行「カメラ総合カタログ第38集」より原文のまま)

初めてのピント目測、小型ボディのハイマチックで、ネーミングもそれまでの番号からアルファベットに変わりました。本機は外見的にも内容的にもなかなかユニークでした。底まですっぽりと黒い革に覆われていて、他のカメラとはずいぶん違った雰囲気を醸し出していました。レンズは撮影時に引き出す沈胴式で、上の文にもあるように、前面の緑色のボタンを押すとレンズが「ポン」と飛び出してきました。
携帯性を重視して沈胴式にしたようですが、左の写真のようにその差は1センチにも満たないのでさほどの効果は感じられませんでした。しかし、このカメラをより個性的なものにするファクターとして結構重要なもので、これはこれで魅力を感じていました。
内容的には、撮影者が鏡胴のお天気マーク(晴れ=1/250秒、曇り=1/30秒)を選ぶと、カメラが明るさに応じてそれに見合った絞りを設定するシャッター速度優先AEでした。カメラが選んだ絞り値はファインダーの中の針で確認可能。シャッター速度は2速のみ、レンズもハイマチックシリーズの中で唯一の3枚玉という非常にシンプルなカメラですが、その写りは素晴らしいものがありました。3枚玉特有の輝きも感じられ、柔らかくて嫌味のない写りは使うたびにどんどんはまってしまいました。外見的にも機構的にも面白く、操作も簡単で写りも良い・・・・minocat的にはかなりのお気に入りカメラでした。

発売:1969年 / 当時価格:14,000円 / レンズ:ROKKOR 40mmF2.7(3群3枚)
シャッター:SEIKO BS(1/30、1/250秒) / 受光素子:CdS
ピント合わせ:目測式(ゾーンフォーカス:4点) / フラッシュ:なし
電源:H-C型水銀電池×1 / サイズ:122×71×47mm / 重量:約420g










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