HI-MATIC S

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HI-MATIC S
HI-MATIC S
ミノルタとしては初めてフラッシュを内蔵したレンズシャッターカメラ。フラッシュ使用時はシャッター速度が1/30秒に固定され、ピントリングに連動してフラッシュマチックが働きました。このフラッシュは使用しないときはご覧のように格納されてしまうので、その後に登場する多くのフラッシュ内臓カメラよりシンプルでスマートな外見でした(個人的にこのカメラのスタイルは非常に気に入っていました)。フラッシュを内蔵したことによりフィルム巻戻しクランクが底につき、また外装も感電防止を考慮してプラスチックになりました。

ピント合わせは目測式でした。しかし、初期のオートフォーカスカメラは撮影前にカメラが合わせたピントを確認できなかったので、たとえ目測であっても自分でピントを合わせる方が余計な心配をしないですみ、minocat的にはかえって安心して使えました。普段、minocatは鏡胴の距離目盛でピントを合わせますが、初心者の場合はファインダーの中に表示されるゾーンを参考に、もっと手軽に合わせる事もできました。ファインダー内には更に手ブレ警告の赤ランプを備えていました。初心者はこのランプを合図にフラッシュをONにすれば良いですし、フラッシュをONにしたときは充電完了を知らせるランプにもなりました。

このカメラは非常に深みのある素晴らしい写りを見せてくれました。色のりが良く、しかも変な派手派手しさがありません。シャッターも1/4秒まであり、その感触もストロークが短くショックが少ないので、手ブレに注意しながらノーフラッシュで夜景や室内も十分に写せました。突起が少なく軽いので上着のポケットにもすんなりと収まり、散歩のお供として気軽に使うにはまさに持って来いのカメラだと思いました。
《 HI-MATIC S MINOLOOK ORIGINAL BLUE MODEL 》
HI-MATIC S BLUE

発売:1978年6月 / 当時価格:30,300円 / レンズ:ROKKOR 38mmF2.7(3群4枚)
シャッター:SEIKO ESF-D(1/4秒F2.7〜1/450秒F17のプログラムAE) / 受光素子:CdS
ピント合わせ:目測式(5点ゾーンフォーカス) / フラッシュ:あり(ポップアップ・手動)
電源:単3型電池×2 / サイズ:130×79×55mm / 重量:約320g










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