TF-500 D

ここは標準文字サイズのページです。大きな文字でご覧になりたい方は こちらをクリック
TF-500 D
TF-500 D
リコーとしては1986年2月に発売されたTF-200Dに次ぐ2番目の2焦点カメラで、2焦点カメラとしては当時最もコンパクトで軽量なモデルでした(ハーフサイズのフジTW-3を除く)。画角も35mmと70mmで当時のSLR用の一般的な標準ズームレンズの両端と一致し、明るさもF2.8/5.6と、十分実用的でした(高倍率ズームレンズを搭載したカメラには望遠側でF12などというまったく実用にならないものもありました)。完全なブラックではなく、やや青味を帯びたダークグレーのボディ、さらにレンズの周囲の赤いラインが、minocatの目にはいかにも1980年代風のデザインに写りました(当時はオーディオ機器もこんな趣のものが多かった)。

このカメラは、カメラが被写体が暗いと判断した場合にフラッシュが自動的にポップアップしましたが、これのキャンセル方法は、アップしたフラッシュを手で戻し、再びアップしないように押さえながら撮るという少々強引なものでした(それによって露出も変わるので、ただ発光を押さえるというだけでないのは確かでしたが・・・・)。機能としては、トップの小さな押しボタンによって機能する、+2EVの逆光補正と約1コマ/秒の連続撮影がありました。minocatは見たことがありませんが、オプションで望遠側を105mmに伸ばす専用テレコンバーターもありました。

minocatの個体は、内部のコンバージョンレンズが白濁していて70mmではフレアがかった写りになってしまいました。しかし、それ以外は予想を上回るなかなかの写りを見せてくれました。どちらかというと派手めな色合いの軽い感じの描写で、何となくボディの外見に似合っているように思えました。オートフォーカスも初期のものに比べてステップ数も細かくなって信頼性も増してきました。フォーカシングとシャッターの動作が静かなので、注意すれば夜でも手持ち撮影ができました。お気軽撮影に限れば特に不満を感じさせない、なかなか良いカメラだと思いました。

発売:1987年3月 / 当時価格:55,800円
レンズ:RICOH LENS 35mmF2.8(3群4枚)/70mmF5.6(6群8枚)
シャッター:プログラム式電子シャッター(1〜1/500秒)
受光素子:SPD/ピント合わせ:オートフォーカス(赤外線アクティブ式・23ステップ)
フラッシュ:あり(ポップアップ・自動・キャンセル可) / 電源:CR-P2型リチウム電池×1
サイズ:137×72×53mm / 重量:約325g










inserted by FC2 system