XF-30 D

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XF-30 D
XF-30 D
上野の大手量販店のジャンクワゴンでこのカメラをボロボロの状態でみつけたとき、minocatはてっきり固定焦点・固定露出のオモカメかと思いました(直線と平面を組み合わせたコンパクトボディはいかにもオモカメっぽい趣です)。しかし手にとってじっくり見てみると、レンズの上に「人・◎・山」の3つのマークがあって3点ゾーンフォーカスであること。さらに電池を入れてシャッターをきってみると、ちゃんと明るさによってシャッター速度と絞りが制御されていることが判明。面白そうなのでいっしょに遊んでもらおうと思い、300円+消費税を払って連れて帰りました。

家に帰って調べてみたら、このカメラはリコーのマイポートシリーズのごく初期のモデルで、「マイポート・アミ」という愛称がつけられていたことがわかりました。また、リコーのサイトにある「カメラライブラリー」によると、「リコーのカメラは中国での評価が非常に良く、特にXF-30は大量に長期に出荷された。」とありました。このカメラはレンズの横のスライドスイッチに合わせてレンズバリアが開閉しましたが(電源も兼務)、閉じると自動的にピントが◎の常焦点になり、その後に初心者が万一ピント合わせを忘れて撮っても、極端なピンボケをおこさないようになっていました(これはオリンパスXA2とまったく同じ発想)。フィルムの装填も空写し不要のオートローディングで、初心者でも扱いやすいようになっていました。

minocatは、実はこの手のオモカメとマジカメの中間に位置するような3枚玉のカメラがわりと好きなのですが、本機も期待通りにやってくれました。3点ゾーンフォーカスは、特に近接撮影において良好な写りを見せてくれましたし、3枚玉の魅力でもある “照り” もあの名機(?)ヤシカ・スナップほどではないにしろ十分に感じられました。このレンズは気に入りました。フラッシュも暗い時に自動発光するので誰でも簡単に撮影を楽しめましたし、これなら中国で受けたというのも十分にうなずけました。

発売:1985年12月 / 当時価格:25,800円 / レンズ:RIKENON 35mmF4(3群3枚)
シャッター:プログラム電子シャッター(1/30〜1/500) / 受光素子:CdS
ピント合わせ:3点ゾーンフォーカス / フラッシュ:あり(ポップアップ式・自動発光)
電源:単3型乾電池×2 / サイズ:121×66×50mm / 重量:約245g










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